メディア化・小説 『新世界より(中)』(貴志祐介・著)レビュー|露わになる“新世界”の闇と子どもたちの選択 1000年後の日本を舞台にした『新世界より(中)』は、超能力〈呪力〉を得た人類が築いた管理社会の暗部が徐々に明かされていく巻です。失われていく仲間、消される記憶、倫理委員会の存在など、前巻で芽生えた違和感が一気に形を帯び、息をのむ展開が続きます。 2025.11.15 SF・ファンタジーメディア化・小説小説・文学
小説・文学 『君たちは今が世界』(朝比奈あすか・著)レビュー|教室という「世界」を生き抜く痛みと回復のリアリズム 学級崩壊寸前の教室で揺れる小学生たちの心と、親や教師の影が交差する連作。言葉の暴力、カースト、SNSの余熱——“今が世界”な彼らの痛みと小さな回復を、私は息を詰めて見届けました。 2025.11.11 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『人魚が逃げた』(青山美智子・著)レビュー|銀座の歩行者天国で人生の物語が動き出す 『人魚が逃げた』は、銀座の歩行者天国と「人魚姫」をモチーフにした連作短編集です。謎の王子の「人魚が逃げた」発言をきっかけに、5人の男女の人生が静かに動き出す――誤解やすれ違いを越えて、自分の本音と向き合う物語。 2025.11.15 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ