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『ショートケーキは背中から』(平野紗季子・著)レビュー|なぜ食べものの記憶はこんなにも人生に残るのか?

エッセイ・ノンフィクション

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タイトルに惹かれて手に取った一冊でした。 「ショートケーキは背中から」という一文だけで、もうこの人の感性を信じてみようと思ったのです。 読み始めると、食べものの話なのに、なぜか自分の人生の記憶が次々と呼び起こされ、ページをめくるたびに心が少しずつ満たされていく感覚がありました。

【書誌情報】

タイトルショートケーキは背中から
著者平野紗季子【著】
出版社新潮社
発売日2024/08
ジャンル文芸(一般文芸)
ISBN9784103557616
価格¥1,870
出版社の内容紹介

「きっと私は世界を理解したい。そのための手段が、食べものだったのだ。」実家すぎる店からいつかは訪れたい名店まで、人より貪欲に食べ、言葉を探し続けた20年。その末に見た〈食とは何か〉の(今のところの)結論がここにあり! 著者が自らに課した100本ノック=書き下ろし「ごはん100点ノート」を大収録。

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本の概要(事実の説明)

本書は食をテーマにしたエッセイ集ですが、単なるグルメ紹介ではありません。 平野紗季子さんは、ブルボンのお菓子から高級フレンチ、コンビニ飯まで、あらゆる「食べる経験」を言葉で掬い上げていきます。 食べるという行為は消えてしまうものだからこそ、書いて残したい。 料理を味わうことは、その土地や人、時間を受け取ることなのだと、静かに語られていきます。 食べものの背景や、作る人への敬意、そして自分自身の感情まで含めて味わいたい人に向いている一冊だと感じました。

印象に残った部分・面白かった点

印象的だったのは、「なんでも美味しい」と言ってしまうことへの違和感を、これほど鮮やかに言語化している点です。 ふわふわ、さくさく、といった便利な言葉に逃げず、なぜそれが好きなのか、どこに引っかかったのかを丁寧に掘り下げていく姿勢に、食への誠実さを感じました。 また、嫌いな味が好きに変わる瞬間を「人生のハイライト」と捉える視点も強く心に残りました。 味覚の変化を通して、人は更新されていくのだと教えられた気がします。

本をどう解釈したか

この本が投げかけている問いは、「あなたは、ちゃんと食べていますか?」というものだと思います。 効率やコスパではなく、なぜそれを食べたいのか、どう感じたのか。 平野さんは、食を消費ではなく、対話として捉えているように感じました。 料理人は文化のキュレーターであり、食べる側もまた、受け取る責任を持つ存在なのだと。

読後に考えたこと・自分への影響

読後、私は「美味しい」という言葉を使う前に、少し立ち止まるようになりました。 何がどう良かったのかを考えることで、食べた記憶が驚くほど長く残ることに気づいたからです。 食べることは、生きることそのもの。 そう言われても大げさに聞こえないのは、この本が具体的な体験と言葉で積み重ねてくるからだと思います。

この本が合う人・おすすめの読書シーン

お気に入りの飲み物を用意して、静かな午後に読むのがおすすめです。 読み進めるうちに、きっと何か食べたくなります。 その衝動ごと、大切に味わいたい時間に寄り添ってくれる本でした。

『ショートケーキは背中から』(平野紗季子・著)レビューまとめ

食べものを通して、自分の感性と人生を見つめ直す。

そんな静かな贅沢を教えてくれる、記憶に残る食エッセイでした。

読後の余韻を深めるための読書サービス

この本は、読み終えた瞬間に何かが完結するというより、あとから静かに効いてくるタイプの一冊だったように感じました。

ページを閉じたあとも、ふとした瞬間に言葉や場面を思い出して、「もう一度考えてみたい」と思わせる余韻が残ります。

もし、そうした感覚をもう少し大切にしたいなら、文字とは違うかたちで触れ直すのも一つの方法です。

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