#夜にじっくり

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小説・文学

『君と読む場所』(三川みり・著)レビュー|なぜ本は孤独な心をそっとつないでくれるのか?

『君と読む場所』は、中学生の有季と偏屈な読書家・七曲さん、そして心を閉ざした少女・麻友が「読む」という行為を通してつながっていく物語です。本をめぐる葛藤や再生の瞬間が丁寧に描かれ、読書の温かさをあらためて思い出させてくれる一冊。
小説・文学

『君たちは今が世界』(朝比奈あすか・著)レビュー|教室という「世界」を生き抜く痛みと回復のリアリズム

学級崩壊寸前の教室で揺れる小学生たちの心と、親や教師の影が交差する連作。言葉の暴力、カースト、SNSの余熱——“今が世界”な彼らの痛みと小さな回復を、私は息を詰めて見届けました。
小説・文学

『新世界より(下)』(貴志祐介・著)レビュー|“人間とは何か”を突きつける衝撃の完結編

『新世界より(下)』では、バケネズミとの戦争と悪鬼の出現を通して、人間と“それ以外”を分けてきた境界線が音を立てて崩れていきます。スクィーラの「私たちは人間だ」という叫びが、読者にも価値観の揺さぶりを迫る、息をのむ完結編でした。
小説・文学

『海賊とよばれた男(下)』(百田尚樹・著)レビュー|日章丸事件は、なぜ日本の歴史を変えたのか?

戦後の混乱期、日本の未来を信じて突き進んだ国岡鐵造。その信念はなぜ仲間を動かし、世界を揺るがしたのか。下巻の核心である日章丸事件を通し、志と誇りが歴史を動かす瞬間を描く一冊のレビューです。
小説・文学

『さくらのまち』(三秋縋・著)レビュー|人を信じることは救いになるのか?

自殺防止システムが導入された町で、「本物の好意」と「仕組まれた善意」の区別がつかなくなる若者たち。信じたいのに信じられない痛みを描く三秋縋『さくらのまち』の読後感と問いを整理します。
メディア化・小説

『新世界より(上)』(貴志祐介・著)レビュー|1000年後の日本に潜む“管理された希望と恐怖”

1000年後の日本で、人間は「呪力」を手に入れた代わりに厳しい管理社会に生きている。記憶の操作、選別、淘汰——美しい自然と不穏な仕組みが同居する世界で、早季と仲間たちが触れる“真実”とは。深い余韻を残すSF大作の上巻。
サスペンス・ミステリー

『金環日蝕』(阿部暁子・著)レビュー|なぜ若者たちは「闇」に触れながらもなお光を選ぼうとするのか?

ひったくり事件をきっかけに出会った女子大生・春風と高校生・錬。落とされたストラップを手がかりに犯人を追ううち、ヤングケアラーや詐欺、家族の崩壊といった現代の闇が浮かび上がります。それでも希望の光を掴もうとする若者たちの物語が胸に刺さりました。
小説・文学

『三人孫市』(谷津矢車・著)レビュー|孫市が三人なら歴史はどう動く?

実像が曖昧な雑賀孫市を「三人いた」と再構築する歴史エンタメ。軍略・剛勇・狙撃を担う三兄弟が、雑賀の名と信仰を背負い敵味方に分かれていきます。鉄砲描写の熱と賛否の読後感まで正直にレビュー。
小説・文学

『曽呂利―秀吉を手玉に取った男』(谷津矢車・著)レビュー|言葉だけで人はここまで操れるのか?

豊臣秀吉に仕えた御伽衆・曽呂利新左衛門を描く歴史エンタメ小説。武力ではなく言葉で人の心に入り込み、歴史の裏側を動かしていく男の正体とは何か。読み終えた後に残る不穏な余韻をレビュー。
小説・文学

『鎌倉うずまき案内所』(青山美智子・著)レビュー|過去へ遡る“縁”の物語に心がほどける瞬間

青山美智子『鎌倉うずまき案内所』は、平成から昭和へと時間を遡る連作短編集。人々の縁と優しさが螺旋のように重なり、読後に温かな光を残す物語です。
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