#夜にじっくり

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小説・文学

『HACK』(橘玲・著)レビュー|「知性の罠」と現代社会をハックする視点

橘玲の小説『HACK』は、サイバー犯罪や経済の裏側を通して「知性で社会を欺く人間」を描く。圧巻の構成と現実味に満ちた思考実験のような一冊。
小説・文学

『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎・著)レビュー|信頼と習慣が命をつなぐ逃亡劇

首相暗殺犯に仕立て上げられた青年・青柳雅春が、巨大な陰謀に追われながら「信頼」と「習慣」によって生き延びようとする姿を描く長編小説。伏線の緻密さと人間ドラマの深さが胸を打つ、伊坂幸太郎の代表作。
小説・文学

『告白』(湊かなえ・著)レビュー|救いのない復讐劇に映る「歪んだ正義」と母性

教師であり母親でもある森口悠子の「告白」から始まる、少年犯罪と復讐をめぐる連鎖。語り手が章ごとに交代し、事件の真相と人間の歪んだ感情が浮かび上がる。救いのないラストまで目を離せない、湊かなえの衝撃的デビュー作をレビュー。
小説・文学

『天地明察(下)』(冲方丁・著)レビュー|暦に挑み続けた二十年と、受け継がれる志の物語

改暦の総大将として日本独自の暦作りに挑んだ渋川春海の二十年の奮闘を描く『天地明察(下)』。仲間の志と幾度もの挫折を乗り越えて天に挑む姿に、胸が熱くなる歴史エンタメ小説。知的な興奮と清々しい読後感が残る一冊です。歴史が苦手でも読みやすいと感じました。
小説・文学

『カラフル』(阿部暁子・著)レビュー|「世界がカラフルであること」は本当に幸せと言えるのか?

車いすユーザーの女子高生・六花と、怪我で走ることを諦めた元トップランナー伊澄。強歩会をめぐるクラス討論や「無自覚の差別」と向き合う中で、世界の色を取り戻していく青春小説『カラフル』の感想と見どころを丁寧にレビュー。
メディア化・小説

『かがみの孤城』(辻村深月・著)レビュー|傷だらけの中学生にそっと寄り添う“居場所”の物語

学校に行けなくなった中学生たちが、鏡の向こうの城で出会い、少しずつ自分と他者を信じ直していく物語『かがみの孤城』。繊細な心情描写と見事な伏線回収、涙を誘うエピローグまで、一気読み必至の成長物語でした。
サスペンス・ミステリー

『爆弾』(呉勝浩・著)レビュー|なぜ、この“狂気の対話”は読者の正義を揺さぶるのか?

警察と“爆弾魔”の心理戦が息をつかせない緊迫のミステリー『爆弾』。取調室を中心に展開する会話劇の迫力、揺らぐ正義、露わになる人間の本質を描いた本作について、読みどころと感じた問いをレビュー。
メディア化・小説

『新世界より(中)』(貴志祐介・著)レビュー|露わになる“新世界”の闇と子どもたちの選択

1000年後の日本を舞台にした『新世界より(中)』は、超能力〈呪力〉を得た人類が築いた管理社会の暗部が徐々に明かされていく巻です。失われていく仲間、消される記憶、倫理委員会の存在など、前巻で芽生えた違和感が一気に形を帯び、息をのむ展開が続きます。
メディア化・小説

『新世界より(下)』(貴志祐介・著)レビュー|“人間とは何か”を突きつける衝撃の完結編

『新世界より(下)』では、バケネズミとの戦争と悪鬼の出現を通して、人間と“それ以外”を分けてきた境界線が音を立てて崩れていきます。スクィーラの「私たちは人間だ」という叫びが、読者にも価値観の揺さぶりを迫る、息をのむ完結編でした。
本屋大賞受賞作

『海賊とよばれた男(下)』(百田尚樹・著)レビュー|日章丸事件は、なぜ日本の歴史を変えたのか?

戦後の混乱期、日本の未来を信じて突き進んだ国岡鐵造。その信念はなぜ仲間を動かし、世界を揺るがしたのか。下巻の核心である日章丸事件を通し、志と誇りが歴史を動かす瞬間を描く一冊のレビューです。
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