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記憶力が悪い人は稼げる?忘れる力の心理と強さ

違和感

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世の中には、どう見てもそんなに賢そうじゃないのに、妙にしぶとく稼ぐ人がいる。

失礼な言い方だとは思う。

でも、いるものはいる。

こっちは過去の失敗を反芻し、

「あの時ああ言わなければ」

「さっきの営業トーク、微妙だったな」

と、脳内で一人反省会を二次会まで開催しているというのに、

そういう人は違う。

断られてもケロッとしている。

恥をかいても次に行く。

昨日の黒歴史を今日の朝にはほぼ紛失している。

その姿を見ると、少しだけ思う。

もしかして、記憶力がいいことって、絶対的な正義じゃないのではないか。

この違和感。

案外、バカにできない。

その違和感の始まり

「記憶力が良い方が有利」

これは基本的には正しい。

知識の蓄積。

判断の精度。

学習速度。

どれを取っても、土台になる力だ。

試験でも仕事でも、普通に考えれば覚えられる人のほうが強い。

ここに異論はあまりない。

ただし、世の中は嫌なくらい例外でできている。

たとえば営業。

普通の人は、一度きつく断られると引きずる。

声色。

表情。

「結構です」の温度。

あの絶妙な“もう二度と来るな”の空気まで覚えてしまう。

すると次が怖くなる。

一方で、あまり引きずらない人がいる。

悪く言えば鈍い。

よく言えば回復が早い。

昨日の拒絶を今日まで持ち越さない。

もはやメンタルが宅配便の再配達くらい軽い。

結果として、試行回数が増える。

これが地味に強い。

営業は、ある意味で確率のゲームだからだ。

断られても次。

また次。

さらに次。

これを平然と続けられる人は、意外と稼ぐ。

起業家も似ている。

失敗の痛みを鮮明に覚えている人は、慎重になる。

慎重であること自体は悪くない。

むしろ大事だ。

でも、慎重さが過去の恐怖に根を張ると、人は手が止まる。

一方で、“忘れる力”がある人は再起が早い。

転んだ。

痛かった。

でも、もう一回行く。

この「開き直り」と「回復力」の境目みたいな才能。

案外これが、稼ぐ力に直結する。

違和感の正体

ここで話を整理したい。

この問いの核心は、「記憶力が悪い方が有利か」ではない。

違和感の正体は、“知識を覚える力”と“嫌なことを引きずる力”を混同していることだ。

これ、似ているようで別物である。

歴史の年号を覚える能力。

商品知識を蓄積する能力。

仕事の手順を記憶する能力。

これは普通に高いほうがいい。

一方で、断られた恥。

失敗した痛み。

裏切られた悔しさ。

これらは、いわば情動記憶だ。

医学的にも、知識記憶と感情の記憶はかなり別系統で動いている。

ここをごっちゃにすると、議論がねじれる。

つまり、武器になるのは「記憶力の悪さ」ではない。

忘れるべき感情を、ちゃんと流せる能力だ。

これが強い人は、しぶとい。

しぶとさは、わりと稼ぐ。

そして世の中、天才よりしぶとい人のほうが多く勝つ。

夢があるのかないのか分からない話だが、本当なので困る。

なぜ気づけないのか

人は「全部覚えていること」を、なんとなく美徳だと思っている。

忘れない人。

ちゃんとしている人。

反省を活かせる人。

立派だ。

でも実際には、全部覚えている人ほど、過去に縛られやすい。

前にこうだった。

昔うまくいかなかった。

あの人には否定された。

このやり方は痛い目を見た。

こうした記憶が積もると、人は保守的になる。

もちろんそれは、防御としては優秀だ。

同じ傷を避けることができる。

でも、変化には弱くなる。

新しい市場。

新しい人間関係。

新しい挑戦。

そこに対して「前はこうだった」が強すぎると、動けない。

逆に、あまり覚えていない人はフラットだ。

先入観が少ない。

過去の成功体験にも失敗体験にも、そこまで縛られない。

これは危うさでもあるが、強さでもある。

詐欺師っぽい人が妙にメンタル強そうに見えるのも、たぶんこの系統だ。

道徳の話は横に置く。

ああいう人たちは、都合の悪い感情を捨てる速度がやたら速い。

ある意味、感情のゴミ出しがうまい。

こちらはまだ月曜の朝に、三年前の失言を思い出して布団の中で「うわぁぁぁ」となっているのに。

人間の性能差を感じる瞬間である。

少しずつズレていく

ただし、忘れる力にも副作用はある。

何でも忘れていいわけじゃない。

知識まで雑に流す。

反省まで捨てる。

人に与えた迷惑まで記憶から消す。

ここまで行くと、ただの危険人物になる。

「知らんがな」で次に行ける強さは確かに武器だ。

でも、その“知らんがな”が他人の痛みまで飛び越え始めると、人間関係は壊れる。

恋愛なんか、まさにそうだ。

昨日のケンカをケロッと忘れる人は、一見ラクそうに見える。

でも、相手からすると

「いや、お前だけスッキリしてんじゃねえ」

となる。

職場でも同じだ。

自分の失敗を忘れるのが早すぎる人は、再挑戦はできる。

でも、周囲の信頼は少しずつ削れる。

つまり、忘れる力が稼ぐ武器になるのは、

あくまで「足を引っ張る感情」だけを流せる場合に限る。

全部忘れるのは、ただのメモリ破損である。

どう向き合うか

結局のところ、強いのは記憶力が良い人でも悪い人でもない。

何を覚えて、何を忘れるかを選べる人だ。

役に立つ知識は残す。

反省のエッセンスは残す。

でも、自分を止めるだけの恥や恐怖は流す。

このバランスが取れている人は、長い目で見て強い。

人間関係でも同じだ。

言われたこと全部を覚えていたら、だいたい疲れる。

でも、何も覚えていなかったら、今度は雑な人になる。

必要なのは、選別だ。

「これは教訓」

「これはただの傷」

と分けていく。

記憶の断捨離である。

家のクローゼットは片付けられなくても、心のクローゼットくらいは、たまに整理したい。

いや、家のほうもできたらやったほうがいいのだが。

まとめ

記憶力が悪い人の方が有利に稼げるか。

答えは、半分イエスで半分ノーだ。

知識を覚えられないのは普通に不利。

でも、嫌なことを引きずらず、忘れるべき感情を流せる人は強い。

営業で断られても次に行ける。

起業で失敗しても立ち上がれる。

恋愛でフラれても、比較的早めにラーメンを食べに行ける。

この“回復の速さ”は、確かに武器になる。

だから正確に言うなら、

記憶力が悪い人が有利なのではない。

忘れるべきものを、ちゃんと忘れられる人が有利なのだ。

世の中、ちょっと鈍感なくらいのほうが、結果的にしぶとく勝つことがある。

なんとも夢のない結論だが、わりと本当だ。

そして一番厄介なのは、そのタイプがだいたい自分では「メンタルが強い」と思っていることである。

いや、まあ、結果が出てるなら強いのか。

ちょっと悔しいが、そこは認めるしかない。

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