小説・文学

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小説・文学

『カフネ』(阿部暁子・著)レビュー|なぜ「誰かと食べるご飯」は傷だらけの心をつなぎ直すのか?

弟の急死と離婚で生きる気力を失った薫子が、弟の元恋人・せつなと家事代行サービス「カフネ」で他人の暮らしに寄り添う中で再生していく物語。料理と食卓を通じて、「誰かと生きる」ことの痛みと温かさを思い出させてくれる一冊でした。
小説・文学

『八月の御所グラウンド』(万城目学・著)レビュー|青春と戦争は今の私たちに何を問うのか?

『十二月の都大路上下ル』『八月の御所グラウンド』の二編からなる、京都青春ファンタジー。駅伝と草野球の躍動感の裏側に、戦時中の若者の無念と「生きるとは何か」という決定的な問いが強力に心に刻まれる直木賞受賞作。
小説・文学

『みなさんの爆弾』(朝比奈あすか・著)レビュー|境界の外側で火花を散らす、6つの“偏愛”と回復の物語

女子校の憧れからサイコな親子、作家の仕事と育児、教室の理不尽まで。質感の異なる6編が“見えない爆弾”を照らし、私たちの日常に潜む痛みと希望を可視化する短編集です。
小説・文学

『鉄のしぶきがはねる』(まはら三桃・著)レビュー|工業高校でものづくりに青春を懸ける少女の物語

『鉄のしぶきがはねる』は、工業高校を舞台に、町工場の一人娘・心が旋盤加工と「ものづくりコンテスト」に挑む青春小説です。男子だらけの環境で葛藤しながらも、機械と真正面から向き合い、自分の進む道を見つけていく姿が胸に響いた一冊。
小説・文学

『木曜日にはココアを』(青山美智子・著)レビュー|心がほっと温まる“つながり”の物語

青山美智子『木曜日にはココアを』は、喫茶店を舞台にした連作短編集。何気ない言葉や行動が人をつなぎ、心を癒やす。読後、世界が少し優しく見える温かい一冊です。
メディア化・小説

『プリンセス・トヨトミ』(万城目学・著)レビュー|なぜ「大阪国」の荒唐無稽な秘密に、こんなにも胸が熱くなるのか?

大阪に「大阪国」という極秘組織が存在したら? 会計検査院VS大阪国の攻防を軸に、世代愛・親子愛・土地への愛が交錯する歴史ファンタジー『プリンセス・トヨトミ』を、物語の熱と大阪愛に浸りながらじっくりレビュー。
小説・文学

『よむよむかたる』(朝倉かすみ・著)レビュー|読書会は人生を救うのか?

朝倉かすみ『よむよむかたる』をレビュー。小樽の古民家カフェで月1回開かれる平均年齢85歳の読書会に、28歳の青年が加わる物語です。方言と脱線だらけの会話の奥に、老いと死、傷を抱える人の支え合いが滲み、胸いっぱいの読後感が残りました。
小説・文学

『彼女のしあわせ』(朝比奈あすか・著)レビュー|「ないもの」より「ここにある幸せ」を見直す物語

三姉妹と母の視点が交差し、結婚・出産・仕事・介護に揺れる心を繊細に描く連作短編。完璧ではない毎日の中で「ここにあるしあわせ」を掬い直す一冊。等身大の痛みと回復が静かに沁みます。
小説・文学

『HACK』(橘玲・著)レビュー|「知性の罠」と現代社会をハックする視点

橘玲の小説『HACK』は、サイバー犯罪や経済の裏側を通して「知性で社会を欺く人間」を描く。圧巻の構成と現実味に満ちた思考実験のような一冊。
小説・文学

『赤と青とエスキース』(青山美智子・著)レビュー|一枚の絵がつなぐ三十年、めぐり逢いの色彩

メルボルンで生まれた一枚の「エスキース」が人から人へ渡り、日本へ渡って物語は円を描く。赤と青のコントラストに、別れと再会、そして生の手触りが滲む。静かな感動が長く残る長編です。
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