本屋大賞受賞作 『天地明察 上』(冲方丁・著)レビュー|江戸の星空と才気が紡ぐ、人の歩みの物語 江戸初期、碁打ち渋川春海が算術と天文に魅せられ、日本独自の暦作りに挑む姿を描いた歴史小説『天地明察 上』。理系の学問が息づいていた江戸の空気と、人々の情熱が胸を熱くする一冊をレビュー。 2025.11.19 メディア化・小説小説・文学本屋大賞受賞作歴史・伝記
小説・文学 『月曜日の抹茶カフェ』(青山美智子・著)レビュー|“縁は種”が芽吹く、十二か月のやさしい連鎖 『月曜日の抹茶カフェ』は、京都と東京をつなぐ十二編の連作短編集。抹茶と和菓子、ささやかな言葉が人を結び、やがて物語は一周して温かな光に戻ります。心が落ち着く一冊。 2025.11.10 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『人魚が逃げた』(青山美智子・著)レビュー|銀座の歩行者天国で人生の物語が動き出す 『人魚が逃げた』は、銀座の歩行者天国と「人魚姫」をモチーフにした連作短編集です。謎の王子の「人魚が逃げた」発言をきっかけに、5人の男女の人生が静かに動き出す――誤解やすれ違いを越えて、自分の本音と向き合う物語。 2025.11.15 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
SF・ファンタジー 『新世界より(下)』(貴志祐介・著)レビュー|“人間とは何か”を突きつける衝撃の完結編 『新世界より(下)』では、バケネズミとの戦争と悪鬼の出現を通して、人間と“それ以外”を分けてきた境界線が音を立てて崩れていきます。スクィーラの「私たちは人間だ」という叫びが、読者にも価値観の揺さぶりを迫る、息をのむ完結編でした。 2025.11.16 SF・ファンタジーメディア化・小説小説・文学
本屋大賞受賞作 『天地明察(下)』(冲方丁・著)レビュー|暦に挑み続けた二十年と、受け継がれる志の物語 改暦の総大将として日本独自の暦作りに挑んだ渋川春海の二十年の奮闘を描く『天地明察(下)』。仲間の志と幾度もの挫折を乗り越えて天に挑む姿に、胸が熱くなる歴史エンタメ小説。知的な興奮と清々しい読後感が残る一冊です。歴史が苦手でも読みやすいと感じました。 2025.11.19 メディア化・小説小説・文学本屋大賞受賞作歴史・伝記
小説・文学 『カフカ』(阿部暁子・著)レビュー|なぜ「誰かと食べるご飯」は傷だらけの心をつなぎ直すのか? 弟の急死と離婚で生きる気力を失った薫子が、弟の元恋人・せつなと家事代行サービス「カフネ」で他人の暮らしに寄り添う中で再生していく物語。料理と食卓を通じて、「誰かと生きる」ことの痛みと温かさを思い出させてくれる一冊でした。 2025.11.26 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ本屋大賞受賞作
小説・文学 『鎌倉うずまき案内所』(青山美智子・著)レビュー|過去へ遡る“縁”の物語に心がほどける瞬間 青山美智子『鎌倉うずまき案内所』は、平成から昭和へと時間を遡る連作短編集。人々の縁と優しさが螺旋のように重なり、読後に温かな光を残す物語です。 2025.11.08 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『木曜日にはココアを』(青山美智子・著)レビュー|心がほっと温まる“つながり”の物語 青山美智子『木曜日にはココアを』は、喫茶店を舞台にした連作短編集。何気ない言葉や行動が人をつなぎ、心を癒やす。読後、世界が少し優しく見える温かい一冊です。 2025.11.09 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『鉄のしぶきがはねる』(まはら三桃・著)レビュー|工業高校でものづくりに青春を懸ける少女の物語 『鉄のしぶきがはねる』は、工業高校を舞台に、町工場の一人娘・心が旋盤加工と「ものづくりコンテスト」に挑む青春小説です。男子だらけの環境で葛藤しながらも、機械と真正面から向き合い、自分の進む道を見つけていく姿が胸に響いた一冊。 2025.11.15 小説・文学
小説・文学 『猫のお告げは樹の下で』(青山美智子・著)レビュー|猫が導く“気づき”と“優しさ”の連鎖 『猫のお告げは樹の下で』は、神社に現れる猫・ミクジが人々に小さな気づきを与える七つの物語。悩みの中に差し込む光のような連作短編集で、優しさと希望を静かに思い出させてくれます。 2025.11.10 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ