小説・文学 『月曜日の抹茶カフェ』(青山美智子・著)レビュー|“縁は種”が芽吹く、十二か月のやさしい連鎖 『月曜日の抹茶カフェ』は、京都と東京をつなぐ十二編の連作短編集。抹茶と和菓子、ささやかな言葉が人を結び、やがて物語は一周して温かな光に戻ります。心が落ち着く一冊。 2025.11.10 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
恋愛・ヒューマンドラマ 『夜のピクニック』(恩田陸・著)レビュー|静かな一日が変えていく、痛みと和解の青春物語 恩田陸『夜のピクニック』は、全校生徒で80kmを歩く「歩行祭」を舞台に、異母兄妹の二人が静かな一日を通してわだかまりを溶かしていく青春小説。大きな事件はないのに心が揺れる、痛みと再生がにじむ名作の魅力をレビュー。 2025.11.17 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ本屋大賞受賞作
小説・文学 『君たちは今が世界』(朝比奈あすか・著)レビュー|教室という「世界」を生き抜く痛みと回復のリアリズム 学級崩壊寸前の教室で揺れる小学生たちの心と、親や教師の影が交差する連作。言葉の暴力、カースト、SNSの余熱——“今が世界”な彼らの痛みと小さな回復を、私は息を詰めて見届けました。 2025.11.11 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
本屋大賞受賞作 『告白』(湊かなえ・著)レビュー|救いのない復讐劇に映る「歪んだ正義」と母性 教師であり母親でもある森口悠子の「告白」から始まる、少年犯罪と復讐をめぐる連鎖。語り手が章ごとに交代し、事件の真相と人間の歪んだ感情が浮かび上がる。救いのないラストまで目を離せない、湊かなえの衝撃的デビュー作をレビュー。 2025.11.18 サスペンス・ミステリーメディア化・小説小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ本屋大賞受賞作
小説・文学 『人魚が逃げた』(青山美智子・著)レビュー|銀座の歩行者天国で人生の物語が動き出す 『人魚が逃げた』は、銀座の歩行者天国と「人魚姫」をモチーフにした連作短編集です。謎の王子の「人魚が逃げた」発言をきっかけに、5人の男女の人生が静かに動き出す――誤解やすれ違いを越えて、自分の本音と向き合う物語。 2025.11.15 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『かがみの孤城』(辻村深月・著)レビュー|傷だらけの中学生にそっと寄り添う“居場所”の物語 学校に行けなくなった中学生たちが、鏡の向こうの城で出会い、少しずつ自分と他者を信じ直していく物語『かがみの孤城』。繊細な心情描写と見事な伏線回収、涙を誘うエピローグまで、一気読み必至の成長物語でした。 2025.11.16 SF・ファンタジーメディア化・小説小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ本屋大賞受賞作
小説・文学 『人間タワー』(朝比奈あすか・著)レビュー|揺れる「伝統」と心の塔が崩れ落ちる瞬間 運動会の組体操「人間タワー」をめぐり、子ども・教師・親・地域の視点から描かれる群像劇。崩れゆく塔に映るのは、誰の心にもある葛藤と希望。朝比奈あすかが描く現代の“教室の現実”。 2025.11.12 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『月の立つ林で』(青山美智子・著)レビュー| “人と人の光” が交わる瞬間 青山美智子『月の立つ林で』は、ポッドキャスト「ツキのない話」を軸に描かれる連作短編集。人とのつながりと小さな優しさを月明かりのように照らす、温かくて深い物語です。 2025.11.08 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『天地ダイアリー』(ささきあり・著)レビュー|マスクが外せない中一男子が花壇とともに育つ物語 『天地ダイアリー』は、マスクが外せない中一男子・広葉が、栽培委員会の活動と仲間との出会いを通して少しずつ殻を破っていく成長物語です。スクールカーストや友だち関係に悩む子どもたちにそっと寄りそう、園芸×青春の優しい一冊でした。 2025.11.14 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ
小説・文学 『鎌倉うずまき案内所』(青山美智子・著)レビュー|過去へ遡る“縁”の物語に心がほどける瞬間 青山美智子『鎌倉うずまき案内所』は、平成から昭和へと時間を遡る連作短編集。人々の縁と優しさが螺旋のように重なり、読後に温かな光を残す物語です。 2025.11.08 小説・文学恋愛・ヒューマンドラマ