おかに

スポンサーリンク
小説・文学

『曽呂利―秀吉を手玉に取った男』(谷津矢車・著)レビュー|言葉だけで人はここまで操れるのか?

豊臣秀吉に仕えた御伽衆・曽呂利新左衛門を描く歴史エンタメ小説。武力ではなく言葉で人の心に入り込み、歴史の裏側を動かしていく男の正体とは何か。読み終えた後に残る不穏な余韻をレビュー。
小説・文学

『赤と青とエスキース』(青山美智子・著)レビュー|一枚の絵がつなぐ三十年、めぐり逢いの色彩

メルボルンで生まれた一枚の「エスキース」が人から人へ渡り、日本へ渡って物語は円を描く。赤と青のコントラストに、別れと再会、そして生の手触りが滲む。静かな感動が長く残る長編です。
小説・文学

『別れを告げない』(ハン・ガン・著)レビュー|なぜこの物語は哀悼を終わらせないのか?

済州島4・3事件を背景に、過去と現在、生と死が交錯する物語。読むほどに身体が冷えていく感覚と、美しく静かな文章が心に刻まれる。忘れてはならない歴史を小説として受け取る体験を綴るレビュー。
エッセイ・ノンフィクション

『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(伊藤亜紗・著)レビュー|「見えない世界」の構造を理解するという驚きの体験

目が見えない人は世界をどう把握しているのか――空間、感覚、運動、言葉、ユーモアの5つの視点から紐解く一冊。視覚障害者の「意味の世界」に触れることで、自分の固定観念がほどけていく読書体験でした。新しい知覚の視点を得たい人におすすめです。
小説・文学

『教室に並んだ背表紙』(相沢沙呼・著)レビュー|なぜ「居場所のない背中」に物語はそっと寄り添ってくれるのか?

中学校の図書室を舞台に、教室に居場所を見つけられない6人の少女たちが、本と学校司書の“しおり先生”に出会い、少しずつ世界を取り戻していく連作短編集『教室に並んだ背表紙』。中学時代の息苦しさと、物語がくれる静かな救いを振り返りながらレビュー。
小説・文学

『本屋さんのダイアナ』(柚木麻子・著)レビュー|私たちは“呪い”を自分で解けるのか?

異なる家庭で育ったダイアナと彩子が、本を通じて親友になり、すれ違いながらも自分の人生を取り戻していく物語。名前の重み、友情の痛み、女性の生きづらさに向き合う成長を、読後の余韻とともに感想レビューします。
小説・文学

『麦本三歩の好きなもの 第三集』(住野よる・著)レビュー|なぜ三歩の「好き」は人生を動かすのか?

図書館勤めの麦本三歩、シリーズ第三集。独特の話し言葉と“噛み噛み”の語り口は好みが分かれつつも、好きなものに忠実な芯の強さが光ります。恋と生活の価値観、名前へのこだわり、事実婚という選択まで、さらりと転換期を描く一冊でした。
小説・文学

『カラフル』(阿部暁子・著)レビュー|「世界がカラフルであること」は本当に幸せと言えるのか?

車いすユーザーの女子高生・六花と、怪我で走ることを諦めた元トップランナー伊澄。強歩会をめぐるクラス討論や「無自覚の差別」と向き合う中で、世界の色を取り戻していく青春小説『カラフル』の感想と見どころを丁寧にレビュー。
本屋大賞受賞作

『海賊とよばれた男(上)』(百田尚樹・著)レビュー|なぜ、この男の生き様は時代を超えて胸を打つのか?

敗戦直後の混乱の中、すべてを失いながらも日本と仲間のために立ち上がった国岡鐵造。信念と情熱で石油事業を切り拓いた姿は、現代に生きる私たちにも深い問いを投げかけます。圧倒的スケールの歴史経済小説(上巻)レビュー。
小説・文学

『ここはすべての夜明けまえ』(間宮改衣・著)レビュー|なぜこの孤独は胸の奥まで刺さるのか?

間宮改衣『ここはすべての夜明けまえ』は、ひらがな多めの語りで始まり、やがて不老の身体を得た「わたし」の100年の家族史へと沈んでいくSF。読むほどに孤独と痛みが滲み、最後に「自分で選ぶ」覚悟が残ります。
スポンサーリンク