おかに

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小説・文学

『月曜日の抹茶カフェ』(青山美智子・著)レビュー|“縁は種”が芽吹く、十二か月のやさしい連鎖

『月曜日の抹茶カフェ』は、京都と東京をつなぐ十二編の連作短編集。抹茶と和菓子、ささやかな言葉が人を結び、やがて物語は一周して温かな光に戻ります。心が落ち着く一冊。
小説・文学

『月の立つ林で』(青山美智子・著)レビュー| “人と人の光” が交わる瞬間

青山美智子『月の立つ林で』は、ポッドキャスト「ツキのない話」を軸に描かれる連作短編集。人とのつながりと小さな優しさを月明かりのように照らす、温かくて深い物語です。
本屋大賞受賞作

『海賊とよばれた男(下)』(百田尚樹・著)レビュー|日章丸事件は、なぜ日本の歴史を変えたのか?

戦後の混乱期、日本の未来を信じて突き進んだ国岡鐵造。その信念はなぜ仲間を動かし、世界を揺るがしたのか。下巻の核心である日章丸事件を通し、志と誇りが歴史を動かす瞬間を描く一冊のレビューです。
本屋大賞受賞作

『夜のピクニック』(恩田陸・著)レビュー|静かな一日が変えていく、痛みと和解の青春物語

恩田陸『夜のピクニック』は、全校生徒で80kmを歩く「歩行祭」を舞台に、異母兄妹の二人が静かな一日を通してわだかまりを溶かしていく青春小説。大きな事件はないのに心が揺れる、痛みと再生がにじむ名作の魅力をレビュー。
小説・文学

『爆弾』(呉勝浩・著)レビュー|なぜ、この“狂気の対話”は読者の正義を揺さぶるのか?

警察と“爆弾魔”の心理戦が息をつかせない緊迫のミステリー『爆弾』。取調室を中心に展開する会話劇の迫力、揺らぐ正義、露わになる人間の本質を描いた本作について、読みどころと感じた問いをレビュー。
メディア化・小説

『天地明察 上』(冲方丁・著)レビュー|江戸の星空と才気が紡ぐ、人の歩みの物語

江戸初期、碁打ち渋川春海が算術と天文に魅せられ、日本独自の暦作りに挑む姿を描いた歴史小説『天地明察 上』。理系の学問が息づいていた江戸の空気と、人々の情熱が胸を熱くする一冊をレビュー。
小説・文学

『君たちは今が世界』(朝比奈あすか・著)レビュー|教室という「世界」を生き抜く痛みと回復のリアリズム

学級崩壊寸前の教室で揺れる小学生たちの心と、親や教師の影が交差する連作。言葉の暴力、カースト、SNSの余熱——“今が世界”な彼らの痛みと小さな回復を、私は息を詰めて見届けました。
サスペンス・ミステリー

『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎・著)レビュー|信頼と習慣が命をつなぐ逃亡劇

首相暗殺犯に仕立て上げられた青年・青柳雅春が、巨大な陰謀に追われながら「信頼」と「習慣」によって生き延びようとする姿を描く長編小説。伏線の緻密さと人間ドラマの深さが胸を打つ、伊坂幸太郎の代表作。
恋愛・ヒューマンドラマ

『人魚が逃げた』(青山美智子・著)レビュー|銀座の歩行者天国で人生の物語が動き出す

『人魚が逃げた』は、銀座の歩行者天国と「人魚姫」をモチーフにした連作短編集です。謎の王子の「人魚が逃げた」発言をきっかけに、5人の男女の人生が静かに動き出す――誤解やすれ違いを越えて、自分の本音と向き合う物語。
小説・文学

『たまごを持つように』(まはら三桃・著)レビュー|不器用な一歩が道になる、弓道青春ストーリー

九州の中学校弓道部を舞台に、不器用な早弥・天才肌の実良・ハーフの春が全国大会を目指して成長していく青春小説『たまごを持つように』。努力と才能のせめぎ合い、スランプや友情の揺れを、弦音のように静かでまっすぐな筆致で描いた一冊。
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